【3D点群解析システム (GC3D-Pro)】

精度と再現性を追求する技術者のために

 GC3D-Pro は、3D点群地形データの解析において、精度・再現性・本質的な解析品質を重視する技術者のために開発された、専門志向の解析システムです。

 本システムでは、GUIに頼らず、あえてバッチ処理を基本設計としています。これにより、解析プロセスの一貫性と透明性を確保し、すべての処理を記録・再現・検証可能な形で運用できます。

解析結果は、詳細なログ・中間成果・自動生成レポートとして出力され、結果だけでなくその**根拠(エビデンス)**も併せて提示します。これにより、技術的な対話や判断に必要な情報が、常に手元に揃います。

GC3D-Proは、効率性よりも確実性と構造的な理解を重視する技術者の価値観に応えるツールです。扱いには一定の習熟を要しますが、それに応えるだけの自由度と信頼性を備えています。

技術者が納得する”解析を、最速で

 理屈に基づいた解析設計と、圧倒的なカスタマイズ性・即応性を兼ね備えた、技術者のための点群解析フレームワークです。

必要な処理だけを、必要な形式で、最短ルートで実行可能。CSVベースの設定で、再現性ある出力とログによる処理の可視化を両立しながら、「これ、できますか?」の問いに**“できます。明日には動きます”**と即答できる、現場主導の解析基盤を提供します。


対応フォーマット(入出力)
LAS, DM, XML, TIFF, SHP, SIMA, OBJ, SL2, NMEA, VRML, PLATEAU(CityGML)ほか多数

■基盤地図情報(数値標高モデル)対応の強化:1mメッシュ

 数値標高モデル 対応の強化:1mメッシュに対応【新機能】

GC3D-Proではこれまで、基盤地図情報(数値標高モデル)を標高値を持つGeoTIFF形式に変換する機能を搭載しておりましたが、このたび、国土地理院による1mメッシュ標高データ提供範囲の大幅な拡充に対応し、以下の新機能を実装いたしました。

■ 変換対象の追加:

  • 従来対応していた5mメッシュ・10mメッシュに加え、
     ✅ 1mメッシュ(標高)データの変換に対応しました。

■ 出力形式:

  • GeoTIFF(TIFF標高ラスターデータ)

    • 緯度経度(十進表記)ベースの空間参照に変換

    • 標高値はGeoTIFFのピクセル値として格納され、GIS・リモートセンシングソフトで直接読み込み可能


📌 主な特長:

  • ファイル単位・フォルダ一括処理のどちらにも対応

  • ログファイル出力により、処理履歴のトレース性・再現性を確保

■LASデータからのグリッド抽出(TIFF形式変換対応)

 Lasデータからグリッド変換新機能】

 – 最頻値・中央値による頑健な地表抽出へ対応 –

GC3D-Proは新たに、LAS形式の点群データからグリッド標高データ(GeoTIFF)を生成する機能を強化しました。従来の「最下点」「最高点」「平均値」に加え、新たに**「最頻値(モード)」「中央値(メディアン)」**を抽出方式として選択可能としています。

これにより、特に以下のようなケースでのより信頼性の高い地表モデルの生成が実現します:

  • iPhone LiDARやSLAM LiDARといった軽量モバイルスキャンによる高密度点群データ

  • 微小な地形変化や斜面上のノイズ・外れ値を多く含むデータ

  • 従来の最下点方式では地面を適切に代表できないシーン

特に最頻値や中央値は、局所的なノイズ除去非ガウス的な分布への耐性が高く、真値に近い地形面を抽出するための強力な指標となります。 

■LASノイズ除去機能(表面抽出)

 LAS点群から微細なノイズ除去(表面)【新機能】

 iPhone LiDAR、地上固定型レーザー、LiDAR SLAM等で取得された高密度点群データに対応し、構造物表面や道路面から外れた低密度のノイズ点を除去する機能を搭載しました。

この機能では、以下の2つの基準を設定することで、効率的なフィルタリングを実現します:

  • 点間距離のしきい値

  • 局所点密度の下限値

これにより、点群内の局所的に希薄な異常点群を検出し、本来の対象物面から孤立したポイントを自動的に除去します。

特にiPhone LiDARなどで取得される点群には、以下のような特性が見られるケースが多く、本機能が効果を発揮します:

  • 周囲と連続性を持たない、浮遊点・孤立点の発生

  • 植生や透明物体などによる多層構造的なノイズ

  • 密度の急変が引き起こす局所的な異常群

高密度なデータを活かしつつ、解析に必要な面の抽出精度を高めるための前処理として、本機能は特に有効です。

■LASとDXFからTIN作成

 国土地理院「三次元点群を使用した断面図作成マニュアル(案)」準拠 –

GC3D-Proでは、LAS形式の点群データと、構造物の稜線・道路縁・法面端などを定義した**ブレークライン(3D-DXF形式)**を統合し、**精度の高いTIN(三角網地形モデル)**を作成する機能を実装しています。

この機能は、国土地理院「三次元点群を使用した断面図作成マニュアル(案)」(平成31年3月改正)の記載に準拠した処理フローに基づいており、公的基準に即した地形解析・断面図作成をサポートします。


主な特長:

  • LAS点群と3D-DXFブレークラインの統合補間によるTIN作成 → 点群だけでは再現が難しいエッジや境界線を明確に定義可能。

  • 等高線・断面図・体積計算等の下流工程に直結する高精度メッシュ生成 → TINから地形解析・構造物設計・施工管理などの各種成果品作成が可能。

  • 入力密度に応じた最適化処理 → 高密度点群や部分欠損がある場合でも、ブレークラインにより補完可能。


 これにより、単なる点群からの断面生成に比べ、構造物や地形形状の輪郭を正確に反映した断面図の効率的な生成が実現します。
TINは後工程の自動化処理(断面抽出・等高線生成・流域解析など)にもスムーズに連携可能です。

 

■LASノイズ除去機能(スパイク除去)

 LASノイズ除去機能(スパイク除去)

 – 地形表現の精度向上に向けた突起ノイズフィルタリング –

GC3D-Proでは、グラウンド抽出後にも残存しやすい**突起的なノイズ(スパイク)**を検出・除去するための、局所比較ベースのスパイク除去機能を搭載しています。

この機能では、各点を周辺点群と比較し、

  • 標高の急激な突出

  • 周囲との連続性の破綻
    といった**「地表として不自然な特性」**を持つ点群を高精度に判定・除去します。

 

■LidarSLAMデータの公共座標変換

 LidarSLAMデータの公共座標変換

 – GCP(調整点)を用いた高精度な座標補正と統合 –

GC3D-Proでは、Lidar SLAM技術(Simultaneous Localization and Mapping)により取得された**自己位置推定型点群データ(LAS形式)**を、ローカル座標系から公共座標系(測地系)へ正確に変換する処理系を搭載しています。

本機能は、GCP(調整点)との照合により、地上構造物に加えて地下埋設物・配管などのインフラデータにも対応。複数回・複数区画にわたり収集されたSLAMデータを、高精度かつ整合性を持って統合することが可能です。


主な処理内容:

  • GCPに基づく最適3Dアフィン変換
     → 各点群データを3次元移動・回転・スケーリングにより補正。GCP間の残差を最小化するように自動調整。

  • 局所歪みを抑制した統合処理
     → セグメント毎に取得された点群の位置合わせ精度を担保しながら統合。

  • 精度管理情報の自動記録
     → 各GCPにおける較差(差分)・標準偏差を出力し、**変換の妥当性と処理根拠(エビデンス)**を可視化・保存。


この処理は、特に以下のような現場・データに効果的です:

  • GNSS信号が遮断されやすい都市部・地下空間・構造物内部でのSLAM点群

  • 同一現場を複数回・異なる経路で計測したデータの統合

  • 公共測量成果や図面との位置整合が求められる案件

公共座標系への正確な変換と、変換結果の透明性ある記録により、測量成果としての信頼性を確保しつつ、その後の解析・設計業務への接続性を高めます。 

■LASデータ標高差変換

LASデータ標高差変換機能

– 地表基準の差分モデルによる樹高抽出とSDM生成 –

GC3D-Proでは、LiDAR等で取得された**点群データ(LAS形式)**に対し、地表面抽出と差分演算を行い、地表からの相対的な高さ=差分標高をもとに、樹木や構造物の高さデータを抽出する機能を実装しています。


処理概要:

  1. 地表面データ(Ground)をTINにより構築 → 点群から地表点のみをフィルタリングし、不規則三角網(TIN)を生成。

  2. 元のLAS点群と地表TINとの高さ差(ΔZ)を計算 → 各点における「地面からの高さ(差分標高)」を求め、差分LASとして出力

  3. 差分LASを樹高点群として再定義 → SDM(Surface Digital Model)として扱えるため、
      - 樹木ごとの高さ分析、樹高分布の可視化、 樹高等高線の作成
      といった林地解析・植生モデリングに直結。


特長:

  • 地形の起伏に依存せず、**“平坦地に樹木を並べた状態”**として処理可能 → 地形の影響を排除した樹高解析が可能。

  • 点単位のΔZ情報により、樹木・構造物・人などの高さ推定が直接可能 → オブジェクトの相対的特徴量を抽出。

  • 差分LASは通常のLASと同様に処理・可視化が可能 → 他の解析・可視化ソフトへの連携も容易。


この処理は、特に以下のようなニーズに適しています: 

  • 複雑な地形上に分布する森林・街路樹の樹高把握

  • 地表からの突出物(構造物・橋脚・車両など)の相対的な高さ計測

  • SDMとDSMの差分による植生管理・都市緑化計画 

 

■LAS差分抽出

LAS差分抽出機能

– グラウンド処理結果との差分により非地表点の抽出と編集支援 –

GC3D-Proでは、オリジナルLAS点群とグラウンディング処理を施したデータを比較し、**「オリジナルデータと地表データの差分点群」**を抽出する機能を提供します。


機能概要:

  • 非グラウンド点(樹木・構造物など)を明確化 → 差分抽出により、地表面以外の点群を効率的に特定。

  • グラウンド点再編集対象の検出支援 → 差分点群の中から、地表面に再編成が必要なポイントを判別可能。

  • 距離(球体範囲)指定による周辺点抽出 → 同一ポイント以外に加え、指定した半径内の近傍点も抽出できるため、
      局所的なグラウンド再編集作業に最適


利用メリット:

  • グラウンド抽出の妥当性確認と品質管理が可能。

  • 編集作業対象のポイントを明確化し、効率的な後処理を実現。

  • 点群データの構造理解が深まり、解析・可視化の精度向上に寄与。


 この機能は、複雑な地形や密集樹林、人工構造物が混在する点群データの地表面抽出精度向上と編集作業の効率化に有効です。

  

■LASデータ補間機能(データ結合機能)

 

LASデータ補間・結合機能

– 異時期・異機器点群の高精度ハイブリッド統合 –

GC3D-Proは、異なる取得時期や異なるセンサー種別(地上固定レーザー+UAV LiDARなど)で得られた複数のLAS点群データを、空間的に高精度かつ効率的にマージ・補間編集する機能を搭載しています。


特長:

  • 高度な重複点排除処理 → 単純な結合ではなく、同一空間内の重複点を回避・統合し、3D点群の冗長性を低減。

  • 基準データの優先配置 → 精度の高い地上固定レーザーデータを基準に、UAV LiDARデータで不足箇所を補間し、
      信頼性の高いハイブリッドデータを構築

  • グラウンド処理の拡張 → 擁壁などの構造物を別途挿入可能にし、地表面モデルの正確性と表現力を向上

  • 数値標高モデル(DEM)による補間対応 → UAV LiDARで取得困難な箇所をDEMで補間し、作業の効率化とデータの一貫性確認に活用。


活用メリット:

  • 複数センサーの強みを融合した、高密度かつ高精度な3D点群モデルの作成が可能。

  • 点群データの質・整合性を保ちつつ、欠損・未取得領域を効果的に補完。

  • 各種解析や設計の基盤として、現場の実態に即したリアルな地形・構造物モデルを提供。


この機能は、多様な測量機器を組み合わせた現場計測や、時系列で変化する地形・構造物の継続監視に最適です。

■数値標高モデルをEsri ASCII ラスターへ変換

数値標高モデルのEsri ASCIIラスタ変換機能

国土地理院が提供する基盤地図情報の数値標高モデル(5mメッシュ・10mメッシュ)における、「JPGIS2.0形式」および「JPGIS2.0 (GML)形式」のXML・ZIPファイル群を、標準的な十進緯度・経度座標系のEsri ASCIIラスターファイル形式へ高精度に変換します。

  • 複数のXMLファイルを一括処理し、1つの連結したEsri ASCIIラスターファイルに変換可能。

  • 湖沼などデータ未取得領域の穴埋め補完機能を備え、データ欠損を最小限に抑制。

  • これによりGIS解析や各種シミュレーション、3D解析ツールでの活用を強力にサポート。


ドローン自動飛行アプリ支援機能(Litchi連動)

GC3D-Proは、ドローン自動飛行アプリ「Litchi」と連携し、飛行計画の立案や運用をサポートします。

  • 事前に数値標高モデルなどの地形情報を活用し、効率的かつ安全な飛行ルート設計が可能。

  • Litchiの飛行ミッションファイル生成・管理を支援し、現場での運用負担を軽減。

  • 点群取得作業の精度向上と作業効率アップに貢献。


 これらの機能は、数値標高データの活用範囲を拡大し、ドローンを用いた高精度な測量・点群取得業務を円滑に進めるための重要なツールとなります。 

 

■LiDAR自動飛行支援機能

 

ドローン自動飛行アプリ支援機能(Litchi連動)

GC3D-Proは、ドローン自動飛行アプリ「Litchi」の管理ツール「Litchi Mission Hub」との連携機能を新たに搭載しました。

  • PC上での安全かつ精密な飛行計画作成を強力に支援

  • 国土地理院の数値標高モデルをLitchiが読み込み可能な**ASC形式(Esri ASCIIラスタ形式)**に変換し、オンライン地形データとは独立した高精度地形情報を活用。

  • 他ツールで作成したDXF形式の飛行ルートをインポートし、Litchi形式へ変換可能。

  • LiDAR搭載ドローンの自動飛行時に課題となる、ホームポイント(H/P)から各センサー・IMUのイニシャライズ飛行を柔軟かつ自在にコントロール

  • 安全飛行のための飛行縦断図も同時出力し、縦断図は飛行高度や地形変化を一目で確認できる重要な参考資料となる。

■多用な3D点群地形データへの対応

 LP測量(レーザープロファイラ測量)、LiDAR、ドローン測量データ、地上型固定レーザースキャナー、さらにはMMS(モービルマッピングシステム)によって取得される多種多様な3D点群データは、i-Constructionにおける基本計画、設計、CADやGISなどの幅広い分野で不可欠な基盤データとして活用されています。

GC3D-Proは、これらの多様な3D点群データに加え、3D-CADシステムから出力される3D-DXFやDM(数値地形データファイル)、GISアプリケーションで生成された3次元データ(Shpメッシュ等)、さらに「基盤地図情報・数値標高モデル(DEM)」などの各種データフォーマットを効率的に読み込み解析可能です。

また、必要に応じてこれら複数のデータを統合・ハイブリッド化することで、現場に適した高精度かつ信頼性の高い3Dモデルを効率よく構築します。


この包括的な対応力により、様々な測量・解析ニーズに応え、現場のデジタル化・高度化を強力に支援します。

■標高ラスター(TIF)から精密等高線作成

 

標高TIFFから精密等高線抽出機能

標高TIFFからの等高線作成は「QGIS」などの一般的なGISソフトでも対応していますが、個別TIFFファイルごとに処理を行うため、隣接するデータ境界部で等高線に「ズレ」や不整合が生じることがあります。

GC3D-Proでは、単一ファイルだけでなく、隣接する複数ファイルのデータを相互に解析・連携させる独自アルゴリズムを採用。これにより、メッシュの境界部分における等高線のズレを解消し、連続性のある精密な等高線を抽出します。

  • 図郭内単独利用はもちろん、複数図郭をまたいだ3D等高線作成にも対応。

  • 地形の連続性や正確性を維持し、解析や地形把握における不具合を防止。

  • 大規模エリアの解析や詳細な地形表現を必要とする現場に最適。


この機能により、より正確で滑らかな等高線生成が可能となり、現場の解析精度と信頼性向上に大きく寄与します。

■LASデータからメッシュ抽出

 LiDARなどの点群データ(LAS形式)を指定サイズのメッシュへ変換し、3D情報を抽出・算出します。

単一の処理ルーチンで、以下の指標を効率的に抽出可能です。

  • ポイント密度

  • 平均標高

  • 最高・最低標高

  • 高低差(標高差)

これにより、個々のポイントデータでは把握しづらい、空間的な「データの特性」や「地形の素性」を明確に可視化できます。


メッシュ解析による視覚的・定量的評価が、より深い地形理解や解析精度の向上を支援します。

■水流・水域解析

 LPデータなどの点群データから、地表面に沿った流水経路を高精度に解析します。

レーザー計測データ等を用いる場合は、まず地表面を表現する高精度なDTM(デジタル地盤モデル)を生成し、その細密なグリッドデータから勾配が最大となる方向を追跡して水流ラインを導き出します。

さらに、メッシュの解像度やサイズに応じて、小規模な「窪み」や地形の微細な凹凸を考慮した平滑化処理を適用。これにより、地形の特徴を忠実に反映した、より現実的で精緻な流路解析が可能となります。


こうした解析により、洪水予測や排水設計、環境評価など、多様な水関連の課題解決に寄与します。

■LASデータからオルソ画像作成

 

3Dレーザースキャナーで取得された点群データ(LAS形式)から、高精度なオルソ画像を生成します。

SfM(Structure from Motion)技術による処理ではオルソ画像が同時生成されますが、3Dレーザースキャナーやモービルマッピングシステム(MMS)では通常オルソ画像は生成されません。そのため、膨大な点群データをそのまま背景として扱うことは非常に困難です。

GC3D-ProはLASデータを基にTIFFまたはJPEG形式のオルソ画像を作成し、CADやGISなど多様なプラットフォームでの活用性と操作性を大幅に向上させます。


 これにより、3D点群の視覚的な活用範囲が広がり、現場確認や解析の効率化を強力にサポートします。

■標高ラスター(TIF)から断面作成

 

標高TIFFから縦横断図作成機能

3D点群データ(CSV・DAT・TXT形式)を標高TIFFに変換し、さらに任意の位置で断面を抽出します(DXF・SIMA・CSV・KML形式に対応)。

近年、基盤地図情報などからの標高TIFF変換は一般的になりましたが、縦横断図の作成にはこれまでサーフェイスやソリッドモデルへの変換が必要であり、処理負荷やデータ量が大きな課題でした。

GC3D-Proは標高TIFFから直接縦横断図を作成するため、データ量を飛躍的に削減(元のCSVデータ比で約1/10)し、大規模データの解析・作図に対応可能です。

また、変換機能に加え、既存の標高TIFFをベースにした縦横断作成もサポートし、多様な運用ニーズに柔軟に対応します。

作成された縦横断データは、2D図面形式のDXFをはじめ、断面データのCSV、3D-DXF、KMZフォーマットでの出力が可能。Google Earth上での確認にも対応し、現場検証や報告資料作成を強力に支援します。

■既存データを最大限に利活用

 国土地理院 基盤地図情報 数値標高モデル(XML形式)から、国土基本図郭単位でTIN(triangulated irregular network)を生成します。

TIN生成ではデータのつなぎ目での不整合がなくシームレスに作成し、元々2次・3次メッシュ単位で保存されているデータから、測地系の図郭単位(国土基本図郭)に変換します。

 作成されたTINデータからは、DXF・Shpといった設計CADやGISでの利便性のある3Dデータが出力可能です。

 またグリットデータとしてCSV出力(10m~10cm)も可能で、3Dデータの利活用の幅が広がります。 

■他システムとの連携

システム連携

CADやGISで作成されたラインはもちろん、Google Earth上で作成したラインも活用し、国土地理院の基盤地図情報を元に縦横断図を効率的に作成します。

作成した縦横断図データはDXFやShp形式で出力可能で、CADやGISでの活用はもちろん、Google Earth上での確認もスムーズに行えます。

この連携機能により、特別な3D-CADやGISの専門ソフトや高度な操作スキルがなくても、Google EarthとGC3D-Proのみの環境で手軽に縦横断データの確認・共有が可能です。 

多様なシステム間でのデータ活用を実現し、現場作業や設計業務の効率化と品質向上に貢献します。

■CSV連動

 点群のみならず、図面データから3D化する事も可能です。現況図面を3D化し、同時にドローン測量等で計測・解析した結果をメッシュ解析し、樹木堆積等を計算します。解析結果はShp・DXF等の図面データや、数量としてCSVで出力されます。

 また計算結果をCSV出力することで、evidence(計算根拠)として設計資料としても役立てます。

■2D→3D変換機能

 従来は2Dのみで扱っていた図面データも、GC3D-Proなら3Dデータと重ね合わせて立体的に活用できます。これにより、より直感的で正確な解析や設計作業が可能になります。

対応するデータ形式は、測量・設計・GIS分野で広く使われている主要ファイルをカバー。入出力も自在で、データ変換ツールとしても活用できるため、多様な業務に柔軟に対応します。

 

2Dデータの有効活用と3D活用の架け橋として、現場や設計の効率化に貢献します。 

 

■シミュレーション(簡易冠水量)

シミュレーション機能(簡易冠水量解析)

浸水解析結果をDXF・Shp・KMZなどの汎用ファイル形式で出力可能。Google Earthや各種GISシステムと連携して、解析結果の可視化と活用を効率的に行えます。

浸水深のメッシュデータは等深線に変換してKMZ形式で出力でき、各水位における冠水量の算出も迅速に対応。災害対策の検討資料や防災計画の基礎データとして活用できます。

 

※本機能は一定水位での簡易解析に対応しています。時間変動や動的な浸水位の解析には、別途詳細な深水解析データが必要です。